操縦席で交わされた声
DAVID CLARK ヘッドセット H10-76は、主にヘリコプターのパイロットが使用してきた通信用ヘッドセットである。中古品として、マイク部分に一部破損があり、金具部分には小さな錆が見られる。
デビッド・クラークは航空用ヘッドセットの分野で長年信頼を集めてきたメーカーだ。
轟音の中の交信
ヘリコプターのコクピットはエンジンやローターの轟音に満ちており、通常の会話では意思疎通が成り立たない。H10-76のようなヘッドセットは、遮音性の高いイヤーカップと明瞭に声を拾うマイクによって、その騒音の中でも確実な交信を可能にしていた。
作りと質感
マイク部分の破損や金具の錆は、実際にコクピットで酷使されてきたことの証だ。イヤーカップの厚みや装着部の作りには、長時間の飛行にも耐える設計思想が表れている。
いま、遺産として
轟音の中でパイロットの声を運び続けてきたこのヘッドセットは、今は静けさの中に置かれている。破損や錆さえも、幾多の飛行任務を共にしてきた記録として読み取ることができる。












