熱帯の戦場が生んだ一着
ジャングルファティーグジャケットは、ベトナム戦争期に米軍が開発・採用した熱帯地専用の野戦服である。通称リップストップ(R/S)タイプと呼ばれる生地が用いられ、高温多湿の環境下での実戦に耐える設計がなされている。
X-SSサイズという小柄な体格向けの一着で、パッチが付いた状態で残されている。
裂けを止める生地
リップストップとは、格子状に太い糸を織り込むことで、生地が裂けてもそれ以上広がりにくくする織り方である。ジャングルでの活動では枝や刺による損傷が避けられず、こうした構造が求められた。
作りと質感
良品としての状態は、実物としての生地の風合いとパッチの残存状態の両面で確認できる。長い年月を経てもなお当時の意匠が明瞭に見て取れる。
いま、遺産として
熱帯戦という特殊な戦場条件が生んだ設計思想を、今に伝える希少な一着である。













